淡いピンクに染まった見事なソメイヨシノの見頃があっという間に終わりを告げたかと思うと、それに続けと言わんばかりに街のあちらこちらに春を代表する可愛らしい花達が顔を出しています。
当気功センター裏の公園の花壇にも、赤、黄、ピンク、白、紫などの色鮮やかな花が賑やかに植えられ、春ムード満載です。ふと足元を見渡すと、先ほどの明るいパステル調の雰囲気とは一転して、茶色やこげ茶などの落ち葉でいっぱいです。実は春も落ち葉でいっぱいということをご存じでしょうか?この公園の落ち葉の主は、一本のクスノキです。
当センターのHPのスライドショーにも登場してくれるあの見事な大木です。春はクスノキの木陰で楽しそうにお弁当を広げる親子、夏はその木陰で涼む老夫婦、秋は子供たちの遊ぶ姿を背に少し憂うサラリーマン、冬の寒さの中大声ではしゃぎまわる子供たちを一年通して見守り続けています。
ところで秋の落ち葉は落葉樹で新芽が出る頃の落ち葉は常緑広葉樹というそうです。
春の新芽が出て丁度今から5月頃にかけて、目にも鮮やかな新緑の葉に成長する頃に、越冬した古い葉が一斉に落葉します。ユズリハという常緑樹は新しい葉が丁度古い葉と交代して落ちるように見えることから、“譲り葉”と名付けられたそうです。
今まさに新しく生まれ成長しようとしていこうとする新芽に、さあ、どうぞ、と古い葉が道を開ける潔さ。
古いものがいつまでもそこに固執し続けていては成長や進歩、変化しようとする動きは何も生まれません。植物の世代交代の潔さを我々人間も少し見習ってみるのもよいかもしれません。