最近、某出版社の方とお話する機会がありました。
AST気功には、『病院治療と併用する』というモットーがあります。
私達にとっては、ごく当たり前のことですが、そこにとても興味を持たれたようです。
というのも、初めてお問い合わせていただいた方に、開口一番、病院に行かれましたか?とか、病院に行かれていないなら、まずは病院で診察を受けて診断してもらってください、などと、説明される民間療法は、AST気功クリニック以外では、あまりないのではないでしょうか?
患者さん側にしたら、ちょっとした症状を、自宅近くの民間療法で楽にしてもらえるなら、それに越したことはありません。病院で診察を受けるまでに、長い時間待たなければならないことを考えたら、サッと施療していただける方がとても都合がよいでしょう。
顔なじみのクリニックができると、急な時に、飛び込みで施療してもらえる、という気楽さも嬉しいものです。
しかし、民間療法にばかり頼りすぎるのは、1つの落とし穴があるように思います。
というのも、民間療法のデメリットの1つに、客観性が乏しいことが挙げられます。
いわゆる、病院で検査する血液データーや、画像検査などにより、病状を正確に把握することが難しいからです。
また、患者さん側にも、あえてそのデメリットを受け入れたいという場合もあるようです。
本当は、病院に行った方がよいのではないかと、一抹の不安を抱えながらも、病院で、はっきりと診断されるのが怖い、と思う方が中にはいらっしゃるからです。
民間療法で、事を済ませられるなら、それで済ませたい、ということです。
簡単に治るような症状なら、それはそれでよいかもしれません。
しかし、中には、病院でしっかり精密検査を受ける必要があるケースが潜んでいるので、怖いのです。
当気功センターでも、時々、そのようご相談のお電話を受けることがあります。
―私のこの症状は、病院に行っても治らないと思います。
気功なら治りますか?
―私の症状は、悪いものですか?気功で分かりませんか?
このようなご相談の場合は、丁重にお断りをすることにしています。
『気』という見えない道具で施療する以上、患者さんの症状が、どこに原因があるのか、あるいは、どういった状態なのか、を客観的に把握することがとても重要だからです。
現代医学だからこそ提示できる、客観的な情報を手掛かりにして、私達は、『気』という道具を、症状のある箇所に、正しく活用することができるのです。
そのために、病院で定期的に検査を受けて、診断していただく必要があるわけです。
これにより、私達が行なうAST気功が、患者さんの患部にどのような作用をもたらしたかを客観的に知ることができるのです。