/ 3月 24, 2019/ シリーズ・気を感じる, 新着情報

つぼみだった木蓮が満開になりました。

『絵は自由に描くのではありません。自由になるために絵を描くのです』*1

これは三原色で絵を描く『キミコ方式』の創始者松本キミコさんの言葉です。私達夫婦は三原色の絵の教室に通い出して3年目になります。二人して、日々気功施療のことから一時も頭から離れることがありません。そこで気分転換を兼ねて始めた月1回のこの教室が、今ではすっかり楽しみの時間となっています。

絵の教室に参加する度に毎回何かしら小さな気付きや発見があります。それが巡り廻って、気功施療への新たな発見や問題解決のため糸口に繋がるから不思議です。

さてAST気功で使用する“施療の気”の1つに、“神経線の技法”と呼ばれるものがあります。文字通り、神経系に何かしらトラブルがある病気や症状に使う施療の気です。身近なところでは、坐骨神経痛などの気功施療に使います。あるいは自律神経の乱れからくる症状にも効果があります。うつ症状や認知症などの頭や心療内科系で苦しんでいる人の施療にも効果を発揮します。

気功というと、単に手から気のパワーを出すというイメージがありますが、AST気功はそのイメージとは程遠いものです。もちろんAST気功も“施療の気”を手から気を出すことには違いありません。それよりもむしろ患っている箇所の気のチリ、アカを取るということが焦点となります。

さらにこの“神経線の技法”を使いこなすためには、トラブルを起こしている神経ルートに沿って気を送るという意識も重要となります。より効果を引き出すには、人体の神経系のルートに立ち戻らなければなりません。自律神経系や体性神経の働きやそのルートに則って気を送ることで、該当する神経の機能を妨げる気のチリ、アカを取り除いていくのです。そのためこの技法を身に付けるには少なくともAST気功暦2年以上という経験が必要となります。

今回のタイトルである、「気は自由に手から放出するのではなく、明確な意識を持った時に気は発動する」、というのは、先の松本氏の言葉をもじったものです。松本氏の言葉に触れた時、この“神経線の技法”を使い始めた時のことが脳裏に浮かびました。

当時手から出す気がどのように気功施療に繋がるのかということに悩んでいました。この技法を使い出した時に、手から放出する気を何のために使うのか、どのように使うのか、どこに作用させるのか、という明確な意識を持ってはじめて気功施療となる、ということを実感したのです。

目に見えない気というものを体に放出しても、その気はどこに向かって流れていくのか、どんな作用をもたらすのか分かりません。人体というブラックボックスに気をインプットするだけでは答えが見つからないのです。しかし、気を一定の方向と目的を持ってインプットすると、人体は必ずその反応としてアウトプットしてくるのです。その方向性と目的が明確になればなるほど、そのアウトプットは、インプットに対する返答になるからです。

これでやっと自由になれる、そんなふうに感じたのです。

引用文献*1:松本キミコ「キミコ方式魅力辞典」より抜粋。

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