/ 10月 30, 2019/ 新着情報, 気功治療

去る10月20日日曜日、久しぶり秋らしい爽やかな一日となりました。


秋晴れとは裏腹にこの時期、何となく体調が優れないと訴える方も少なくありません。体が重く感じたり、だるかったりして、テキパキからだを動かせないと感じる人も見られます。


肺は、大気から細菌や排気ガスや様々な化学物質などが空気と一緒に入ってくるところです。また体内の血液に酸素を取り込むために血液の出入りが活発なところです。そのため、体内に細菌などが入り込まないように、免疫機能が常にフル回転しています。ところが、この時期の乾燥した空気は、気管支や肺の湿り気を奪ってしまい、体内に細菌が入りやすくします。気管支や肺に負担を掛けやすく、風邪やインフルエンザになりやすい時期に突入していくのです。
また“秋”は何となくもの悲しい、切ない気分にさせる時期です。東洋医学では“悲しみの臓器”といわれるのですが、肺に負担が掛かり、弱くなってしまうために、気持ちも弱くなってしまうようです。

施療を受ける人の状態を見て、施療方針を検討中

ASTでも、患者さんが何となく体の調子が悪い、全身の疲労感や疲れがある、と言われると、真っ先にみるのはこの“肺”です。
この日も高齢の患者さんが、“最近なんとなく体の調子が悪くて”とお話をしてくださいました。
“熱もないし、風邪でもないと、かかりつけのお医者さんは言われるのだけども。自分では喉が痛くて、胸辺りがなんとなく辛い”。
確かに喉や肺周辺辺りには反応があるようです。このような場合、肺への血流を活性化して、肺そのものの本来の力が出てくるように気功を行ないます。施療後は顔色も赤みが戻り、お声の張りも戻ってこられたようです。
さて、この日、同じように全身疲労で、疲れているという人がもう一人おられました。
先の患者さんと同じように肺辺りに反応があります。しかしこの患者さんは先の患者さんとは違い、なんとなく全体に力がありません。
気功を掛けても気功師に返ってくる反応が少ないのです。
こういう場合、ASTでは“全筋が落ちているのでは?”、と疑います。
“全筋”とは文字通り、全ての筋肉の意味です。ASTでは、からだを支え、動かす筋肉のバランスが乱れている状態を“全筋が落ちた”と表現します。どういうことかといいますと、からだを動かす筋肉には、手足を動かしたり、移動を可能にさせる筋肉(骨と骨にまたがって付いているので“骨格筋”と呼ばれています)だけではありません。心臓を動かす“心筋”や血管運動や胃や腸などの消化運動を司る平滑筋”と呼ばれるものもあります。人体は骨格筋や内臓筋、心筋などの働きが協調して動いているのです。ところが、リストラを受けたとか、大金を落としたとか、失恋にあったとか、大切な人が不幸にあったなどのような、大きな精神的なストレスを受けたりする時、あるいは階段を一段踏み外して急な衝撃を体に受けた時、からだの筋肉のバランスが崩れて力が落ちてしまうことがあります。


本来健康な人の場合、1週間から10日もすれば元に戻る力を体は持っています。
ところが、体力が落ちている人や、慢性的に疲労やストレスを受けている人の場合は、元に戻るのが難しくなります。もともと腰痛がある人は、その痛みから腰や背筋は弱っています。そこに一時的に大きなショックが加わると、からだの弱い箇所のところ、腰痛の場合は腰や背筋の力が簡単に落ちてしまうことがあります。すると、特に腰に負担を掛けてはいないのに、最近やけに腰が痛いなあ、と感じるようになります。特に覚えがないのに、体調がなんとなく、といわれる人には、全筋が落ちていないかを調べて見ます。その判定基準は“О(お)ーリング検査”を使って行ないます。
ASTでは、全筋が落ちている場合、からだの全ての筋肉のバランスを整えるという目的で、“全筋を上げる”という技術を使います。これにより落ちてしまった筋肉の活力を取り戻し、からだの筋肉のバランスを整えていきます。その日、全身疲労で疲れていると言われた人にも、この全筋を上げる技術を掛けたのは言うまでもありません。

“О(お)ーリング検査”とは:大村博士が発明した手の指の力の強弱で、からだの異常があるかどうかや有害のものかを判定する検査。

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