/ 10月 28, 2020/ AST気功便り, 新着情報

この10月22日厚生労働省は高齢者施設の面会制限の緩和する方向に向けての条件を示しました。

緑地公園にて。

新たな感染防止策や地域の状況に応じて、高齢者の重症化リスクなどの問題など不安要素はいくつかありますが、入所者の方や家族側にとってひとまず安堵できるニュースだったのではないかと思います。これまで新型感染症対策として、高齢者施設や病院での家族の面会は一律に中止されていました。面会制限に伴い、高齢者が家族の顔を忘れてしまうなどの認知症状の悪化が懸念されていました。それは高齢者施設だけに限らず重い病気で長期入院を余儀なくされている方の家族にとっても面会ができないというのは非常に不安な状況だったのです。家族が入院している知人たちの話では、病院側から得られる情報はごくわずかで“変わりありません”という程度のもの。病院側にとっての患者の特記すべき様子とは、検査値や病状に異常がある時に相当するのでしょう。しかし家族にとっては、患者の様子というのは、病状だけでなく、食事はちゃんと食べられているかとか、ちゃんと夜寝ているのかとか、精神的に落ち着いているのかとか、ごく当たり前の生きている証のようなことが分かりたいのだと思います。ただ患者と家族との繋がりを確認したいのです。

AST気功をできる知人もその中の1人でした。“面会は出来ない代わりに遠隔でなんとか今をしのぎます”と、その方は面会の代わりに遠隔を連日開始されました。その方の家族は大きな手術をして、術後の様子がなかなか知り得ない状況だったのです。彼女の分かる手がかりは遠隔を行なうことから感じ得る手術部の反応と定期的な病院側からの情報でした。そして家族の方の病状は危険な状況を脱して安定していきました。

“AST気功が本当に心のより処になりました。これがあったから、気持ちが折れなかった”。今もその知人は毎日ご家族のために遠隔を行なっています。今では病院では短時間での面会が許可されるようになったようです。

また最近遠隔気功ができるようになった別の方も、“これでやっと私も入院している家族のために気功をしてあげられる”ととても喜んでいました。病気で入院している家族のために、会うこともままならなかった時、患者さんも家族も何もしてあげられないという不甲斐なさと不安な気持ちには変わりありません。

今は対面面会の代わりにオンライン面会という手段があります。しかし、この夏そればかりで済ましてきた若者がニュースで“やっぱしオンラインばかりでは飽きてきた。直接会って話したい”という本音を話していました。

どうしても画面では得られないものがあるのです。例えば、それは人と人とが会って感じ得る暖かさや雰囲気だったり、声のトーンや響き具合、声なき声の共調感だったり、安心感など。もちろん遠隔でもそれらすべてを得ることはできません。しかし、気を通じて感じ得る反応から、今ここに痛みがあるのかもしれないとか、どうしてここに反応が出ているのかなどを患者さんの症状を思い巡らせながら、気功施療をしていくことができるのです。私達は、それを“気のコミュニケーション”と呼んでいます。

 

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