/ 8月 22, 2022/ スタッフ日記, 新着情報, 記事一覧

体がなんとなくだるいなあと思う方、最近物覚えが悪くなって、物の名前が出て来ないという方、朝、頭がすっきりしないで、なんとなくぼんやりしている方、毎日しっかり睡眠を取っていますか?

羊が一匹。

今は、ベッドに入ってもついついYouTubeを見ていて夜更かししてしまった、という方が多いのかもしれませんね。そんな悩みのある方は夜熟睡できないまま朝を迎えているのではないでしょうか。実はしっかり寝ることが、頭の健康の維持や脳の病気の予防のためにとても大事ということが分かってきました。2012年以降、脳研究で注目されている領域の1つに、グリンファティック・システムと呼ばれるもので、脳の老廃物は脳脊髄液と間質液の交換によって排泄されているのではないかというものですさらに長年不明だった脳内の不要なたんぱく質や老廃物を排泄する脳のリンパ系システムが解明されました

緑地公園のホオズキ。

これらのシステムの解明によって、脳の病気との関連の研究が始まっています。例えば、アルツハイマー病は脳内にアミロイドβやタウなどの代謝老廃物が脳内に蓄積することが原因といわれています。それは、老化などの原因で脳内の排泄機能がうまくできなくなったからでないかといわれています。さらに睡眠時、特に深い眠りのノンレム睡眠時に脳脊髄液と間質液の老廃物の交換が盛んになるようです。睡眠障害はアルツハイマー病の症状の1つですが、その前駆症状にも睡眠障害があります。ただし、この睡眠時に老廃物の排泄が盛んになるためには、脳内のノルアドレナリンの活動が減弱する必要が条件のようです。ノルアドレナリンというは、何か危険を察知すると、体を興奮状態にしてそれに対応しようとする働きがあります。通常は覚醒度を高め、集中力を高めてくれるものです。よく寝ることで、脳内に溜まった老廃物が排泄されて、頭の中がきれいになる、というのはなんと嬉しいシステムが人体には備わっているのでしょうか。

センター裏の公園には、白いサルスベリが満開です。

寝る前に、長時間ネットなどをみて興奮状態になってしまっては、脳に溜まった老廃物が排泄されにくくなり、新陳代謝ができず、翌朝、頭が冴えない、という事態になってしまうのではないでしょうか?なかなか疲れが取れない、頭をすっきりしないと悩んでいる方、一度生活リズムを見直して、睡眠時間をしっかり取るようにしてみませんか?

参考文献)毛内拡 脳を司る「脳」ブルーバックス 講談社 2020年

 

 

Facebooktwittermail