日中のぽかぽか陽気に油断していると、あっという間に夕方急な冷え込みに慌ててしまいます。あ、もう11月なんだと改めて気が付きます。最近暗いニュースばかりが目に付き、なんとなく重苦しい空気に流されてしまいそうな気がします。
かれこれ10年くらい前からでしょうか。年に1,2回ふらっと当気功センターに気功施療を受けに来られる患者さんがおられます。関東在住のその方は先日もお孫さんのお顔を見にくるついでと、当センターに寄られました。持病として不整脈をお持ちですが、その日は、特に背中の強度なコリや胸部の不快感、右手指の局所性ジストニアなどを訴えられました。左右差のある背筋や肩周囲筋の過剰なコリや背骨の歪みが目立ちます。右母指の極度の外反位によって右手指のジストニアだけでなく、右母指と示指のピンチ動作がさらに不自由にさせているような状態でした。
施療は背筋などのコリを取り、背骨の歪みや右上肢の軸を整え、右母指のピンチ動作の改善を目指しました。半年前に来られた時には今回のような、背骨の歪みが出るほどの強い背筋のコリは見られませんでした。そう言えば、その方は日頃畑仕事に精を出されていたことを思い出しました。施療後、最近上半身にかなり負荷が掛けられたのではないかとお尋ねしたところ、その方は特に何もしていなかったけれども、と言いながら、最近毎日収穫したばかりのサツマイモをたくさん運んでいたとお話しくださいました。通りで、その日背負ってこられた大きな大きなリュックサックがパンパンに膨れていたのは、娘さんやお孫さんへのお土産としての採れたてのサツマイモだったのかもしれません。
大きな肉厚の両手は毎日の畑仕事のたまものです。半年前より少し丸くなられてた背中も日々一所懸命畑を耕されて姿を思うと合点がいきます。
施療後、楽になった、と言いながら、大きなリックサックを背負い嬉しそうにお孫さんが待つ娘宅に向かわれました。次回はいつお会いできるのでしょうか。なんだか楽しみな再開です。